2012年6月20日水曜日

味の記憶 イチゴよりイチゴ味


「べ!」
と、閑散としたコンビニエンスストアのアイス売り場の前で奇声を放ったのは2年だか3年前の夏。
21世紀のコンビニのアイス売り場に一見そぐわないアイスクリームを発見した。
鮮やかな黄色、緑、赤のビニール包装。イチゴと赤い髪の毛の女の子のイラスト。
はっきりとした記憶。このラスタカラー包装のアイスクリーム。間違いない。
洟垂れ坊主時代の夏に狂い食い大好きだった「ビバオール」だ!
鼻息をやや荒げレジへ向かい、84円払う。当時は30円だった。
さらに鼻息を荒げ速攻で店外へ。ひとり車内でむしゃぶりつく。
コレだ… この安い感じ… 決してアイスにはなく、ライクトアイスにあるソレだ…
ビバオールが山ならば四合目くらいからアイス内に充填されたイチゴジャムが出てくる。
俺のイチゴ味はこの味だ!!!
驚いたことに、舌の味蕾が約20年前の懐かしさで埋まった途端、当時住んでいたアパート周囲の情景がそれはもう鮮明にフラッシュバックした。クソ狭くて薄暗いアパートのこれまたクッソ狭い洗面所。居留守を使うとドアを思いっきり蹴って去っていく新聞屋。破れた箇所を適当に直してある障子戸。いつも同じ車が停まりっぱなしの駐車場。オヤジが当時乗ってたスバルの軽自動車。田んぼのあぜ道とススキ。いつもビバオールを買いに行った清水商店。ポケットに100円玉。

嬉しさとノスタルヂーでわたしは満たされました。
当時と今の違いは、当たりつきの有無。アイスの形状。パッケージの色味。多分これくらい。
味は完全に当時のままだと思う。舌の記憶によれば。
現在は「株式会社セイリョー」という会社が製造しています。なんと簡単なビバオール史がサイトに掲載されていて是非読んで欲しいのですが、リンクを貼るのに許可が必要で面倒だからここには貼りません。時間がある時にチェックして頂ければ幸いです。
まあ、旨いですよビバオール。本当に。でも俺は味音痴。
且つ甘いものが苦手なので夏季シーズンに2~3本も嗜めば十分です。
あとビバオールという名前もかなり良い。
「君もあなたもお前も貴様もウェルカム!来る者拒まず!どこまでも一緒だぜ!」的な。
頼りがいがありそうなガイを彷彿とさせる。タヨリガイガアリソウナガイ。
実際は薄ピンクのライクトアイスだけれども。

話は変わり、友人が「イチゴ味って言ったら俺はバドワイザーだね。もう完全にイチゴ味。」
と言うので、「貴公がラガービールの中ではバドワイザーが断然好きなのはとっくの昔から知っているが、俺を騙すな。ビールはイチゴの味はしない。嘘だと言え。」
「マジマジマジ。」と譲らないので呑んでみたところ、本当にイチゴの後味がしてビビった。
イチゴの香料が入っているのではないかと思うほどイチゴスメルだ。

ダラダラと書きましたが簡単にまとめると、
俺はビバオールを懐かしんでおり、好き。そして味覚を伴った記憶は想像以上に凄い。
だからあなたも長年口にしていないものを敢えて食べて感想を教えてください。以上。

画像はぶどうシャーベット味に心を奪われるムスメ。幸せそう。

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