2013年6月26日水曜日

せんべろ

せんべろ:1000円でべろべろに酔えることが売り文句の酒場の俗称。いわゆる立ち呑み処。

自分が住んでいる福島県郡山市はクルマ社会である。そのため非常にクルマクルマしています。
東京のような都市部のように徒歩で駅まで行き、電車に乗り最寄駅で降りて徒歩で目的地へ行く、ということが容易でない。
もしクルマという移動手段が無ければ、出発→徒歩でバス停→バスで駅→駅から電車→最寄駅で降りて再度バス→バス停から徒歩→ようやっと到着。
と、もう軽めの拷問のような手順を踏まなけばならない。歩くのは好きだしバスも電車も悪くないけれど、終電終バスを常に気にしなければならない状態は不便さがつきまとうし、これでは遊ぶ前に疲れちゃう。郡山市は冬にはそこそこの量の雪が降る。さらにムスメの保育園の送迎、深夜突然の発熱、自分の通勤、自分の深夜突然の猛下痢などなど、こうなってしまうと地方ではクルマを所有するのは選択肢に見えてそうではないのです。

「呑んだら乗るな」というのがクルマの鉄則。飲酒運転は絶対にダメ。最悪の場合自分が死にますが、他人を巻き添えにする可能性が非常に大きいです。実際、2013年も飲酒運転でたくさんの人、最悪なことに子供までもが犠牲になっています。なので自分は飲酒運転しません。

Q:じゃあ、クルマで呑みに行ったら帰りはどうするの?
A:代行で帰ります。

見た目はタクシーで乗っているのは2人。代行さんの一人に自分の車の鍵を預けて運転してもらう。自分は代行さんの車に乗り運転してもらう。自分のクルマごとタクシー、という感じです。
で、タクシーにタダでは乗れないのと同じく、代行も有料。世の中カネ。ジーザス。

こういった背景もあり、自宅以外、徒歩で移動可能な圏外で呑みに行くのがもうメンドクセーくて仕方ないのです。まあメンドクセーくてもとても面白い場所ならばどこでも行きますが、自分にとってとても面白い呑み屋はあまりないです。あと財布へのダメージがモノ凄いです。代行料でもう1軒いけるじゃねえか、みたいな。致命傷です。それならば普段よりもやや上等なサケを酒屋で購入し自宅でレコードをかけながら適当に作った肴でキリッキリと呑みます。一人で呑んだり友人を呼びつけてそのまま泊めたりします。

そんな宅呑み論者のロンを粉々に打ち砕いたのが小岩の地蔵通りにある某立ち呑み屋。
店内には当然の如く座る椅子はなく、立って呑むことを考慮し配置された通常よりの背高のテーブルが並ぶ。まずここからして良好。余計なものが一切ない。酒のミニマリズム。俺は呑み屋の雰囲気が好きで呑みに行くのでは決してなく、酒の向精神薬的効果が好き。テーブルが「あなた今日はどうするの。なに呑むの。うふふ。」と訴えかけてくる。そして空腹時の立ち食い蕎麦店よろしく迅速に酒を提供してくれる。そして酒なり肴を注文する際、その都度現金で支払うシステムも輪をかけて良好。後会計だとつい呑みすぎる。そして酒も肴も非常にリーズナブルな価格。今日は2000円しかゼニがねえ、という時でもテーブルにビターンと現ナマを置いておけばそれ以上ゼニを使うこともないというか必然的に使えない。極めつけはチケット交換システム。予め1000円を金券に交換すると、何と50円の金券x22枚綴りの1100円分の100円が粋なサービスによりブッ足されたブツが登場するのである。もう言うことなし。1000円で1100円の金券と交換し、それを売れば100円の儲け。もしかして働かなくても食べていけてしまうかも知れない、と腐った考えが頭を過るが、店に迷惑がかかるし、みっともないからそういうことはしません。



酒はすすみ、ゲラゲラと阿呆な話に花が咲き、退店後もBUSH BASHでさらに酒を入れ、ライブを見てカレーを食べてわたしはとても満足しました。東京は田舎のファサーっとした感じがないので自分にとっては住む場所ではなく遊びに行く場所だけれど、こういう遊び方ができるのは凄く良いよね。
タチノミ オア ダイ。

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